

2018年度、本演習のテーマは、「性倒錯」・「アート」と「精神分析」との関係をJ.ラカンの思想に基づいて理解するところにあります。そしてそこから、性倒錯やアート作品における「深層心理(無意識・欲望)」の影響を探ります。
ラカン精神分析の入門テキストや彼の講義録などを題材に、私たちの深層心理がどのように構造化されているかということについて考察することができます。そして、「性倒錯」と「深層心理」との関係、「アート作品」と「深層心理」との関係、さらには健常者の表現と猟奇的犯罪者や精神病者の表現との関係を明らかにすることができます。

指定テキストに基づいた「グループ研究」と、個人がそれぞれ自分のテーマを研究する「個人研究」の発表を交互に行います。三年生には「ゼミ論・ゼミ制作」を、四年生には「卒業論文・卒業制作」を義務づけています。課外活動として、年三回(初夏・夏・冬)行う「ゼミ合宿」を実施しています。個別の希望者には、外部講師と連携した「課外セミナー」や美術館・博物館などの公共施設の訪問なども考えています。
「グループ研究」では、ゼミ生をいくつかのグループに分けて、事前にそれぞれ担当箇所のテキストを読解し、レジュメを作成しておき、ゼミ当日に担当グループが発表し、それ以外のゼミ生と討議します。
「個人研究」では、ゼミ生各自が自らのテーマに即して研究を進め、ゼミの所定の時間内に研究発表を行います。その成果を、「ゼミ論」・「ゼミ制作」や「卒業論文」・「卒業制作」にまとめていきます。これらには二人の教員が密接に関わりますが、おもに個人研究の作品制作については、川村たつる講師からの直接的な指導があり、ケアの実践指導ならびに論文制作を、森村 修教授が担当します。

